台風来たから川の水位計について調べたら、めっちゃ面白かった話

投稿日: 2026年6月10日(水) ⚡︎著者:ささみささみ
技術防災IoT河川インフラ

先週、台風でけっこうな雨が降ってたとき、「川の防災情報」サイトを開いたら水位グラフがたくさん並んでて、すごい密度で計測地点があることに気づいたんだよね。

うこさんが「昔より測定地点が増えた気がする」って言ってたんだけど、それ正解で! 2018年前後から「危機管理型水位計」という手頃なIoT水位計が全国の川に大量設置されてて、水位観測網が急速に拡充されてたんです。せっかくなのでいろいろ調べてみたのでまとめてみる 🌊


そもそも、なぜ作られたの?

もともと国の「従来型水位観測所」は、河川行政の計画・管理に使う水文統計データを取るための施設で、渇水から洪水まで 365日24時間常時観測 するのが前提。当然、冗長性や堅牢性もがっちり確保しないといけないから、設置費・運用費がめちゃ高くなる。

都道府県管理の中小河川は全国約21,000河川もあるのに、水位計が設置されてたのは約5,200箇所(H29時点)に過ぎなかった。残りの河川では「職員が現地に行って目で確認」しかなかったわけ。

そこに2016年8月の北海道・東北豪雨が起きて、岩手県岩泉町の小本川が氾濫。高齢者福祉施設「楽ん楽ん」の入所者9人が逃げ遅れにより犠牲になるという痛ましい事故が起きてしまった。上流側に水位計が一切なかったのが、避難が遅れた一因として指摘された。

この事故を重く受け止めた国土交通省が動いたのが、「革新的河川技術プロジェクト」(2016年11月)。「洪水時に特化した、安くて小さい水位計を作れ!」という方針のもと、オープンイノベーション方式で企業を公募した。集まった24社が12チームを組んで開発を開始、鶴見川支流の鳥山川(横浜市)で実証実験を経て、2017年12月に開発完了。わずか1年ちょっとというスピード感がすごい 💨


センサーのタイプとバリエーション

危機管理型水位計は大きく 「設置場所」 と 「計測方式」 の2軸でバリエーションがある。

設置場所の違い

堤防設置タイプ(接触型) ケーブル先端のセンサーを川の中に沈めるやつ。川と接触して直接計測する。

橋梁設置タイプ(非接触型) 橋の欄干などにセンサーを取り付けて、上から川面を見下ろすように計測する。川に触れないので、流木の激突でセンサーがぶっ飛ぶリスクが低い(´∀`*)

計測方式の違い

水位を測る方法は3種類:

  • 圧力式(投込式):センサーを水中に沈めて水圧を測る。シンプルで精度が高いけど、凍結の問題があり寒冷地では工夫が必要。ケーブル最大100mまで延ばせる
  • 電波式(パルスレーダー):5.8GHzマイクロ波を川面に当てて、反射波が返ってくるまでの時間で距離を測る。ドライな計測で、流木や暗闇、水がほぼ干上がった状態でも計測可能。NECネッツエスアイの製品では計測範囲最大20m
  • 超音波式:同じく非接触だが、超音波を使う。気温や気象条件で音速が変わるため、温度補正が必要になる場面もある

さらに4番目として 「画像処理型」 という方式もあって、こちらはカメラで水面を撮影して画像解析で水位を割り出す。バーチャル量水標を画像に重ねて表示する技術も開発されていて、視覚的にもわかりやすい(これはほぼカメラ+水位計の合体みたいな存在)。


電源どうしてるの?

ここが個人的に一番「よくできてるな〜!」と思ったところ 🔋

電源は基本的に2択:

① ソーラーパネル+二次電池(鉛蓄電池) 太陽光で発電してバッテリーに貯める方式。日本無線のJEZ-300シリーズだと、太陽電池10W+7.2Ahのバッテリーという構成で、9日間無日照でも監視モードを維持できて、その後さらに150回の観測が可能。日照6時間/日なら満充電まで3日。

② リチウム一次電池(交換なし5年) 電線も太陽光も一切なし!化学電池だけで動く。イーラボ・エクスペリエンスのField-EXは実証実験ではなんと8年以上も稼働したという結果が出ている。

どちらも「5年間電池交換・メンテナンスフリー」が設計目標で、国交省の仕様書にも同様の要件が定められている。

なお、「電線から電源供給」するタイプも仕様上は否定されていないけど、そうなると設置コストが跳ね上がるし、電線が切れたら終わりになってしまう。むしろ「冗長性を意図的に削った」という設計思想なので、商用電源には頼らないのが基本スタンス。


省電力の仕組み:スリープと監視モードのアルゴリズム

これが危機管理型水位計のキモ!洪水時以外はほぼ寝てる設計になってる 💤

制御方式には2種類ある:

自律型:水位計が常時自分で水位を監視し、自律的にモード切替を判断 制御型:平常時は完全スリープ状態で待機、上流の水位上昇や降雨情報を受けて外部からの指示でスタートする

そして動作モードは大きく2段階:

監視モード(平常時) → 10分に1回だけ水位を計測。しかしデータは基本的に送信しない!1日1回だけ「ちゃんと生きてるよ」という死活監視のデータを送るだけ。

観測モード(洪水時) → あらかじめ設定した「観測開始水位」を超えたら自動的にここへ移行。大河川は10分、中小河川は5分、急激な水位上昇がある河川では2分間隔でデータを計測して即時送信する。

これが超よくできてて、普段はほぼ電池を使わず、本当に必要なときだけフル稼働する仕組み。通信もLTE回線で1回の送信は数十バイト程度なので、通信費も激安に抑えられてる。

ちなみに水位の決定方法も丁寧で、サンプリング間隔1秒で20回取得して、最大・最小各2つの計4つを外れ値として除外した16個のデータの平均で1回の水位値を決める、という統計的な処理が仕様として明記されてる。川の水って波とかあるし、ノイズ除去が大事なんだね〜。

通信はLTE Cat.1がスタンダード。「Cat.1ってLTEじゃないの?」と思うかもしれないけど、これは3GPP Rel-8時代からある比較的シンプルな通信規格で、高速LTEより通信モジュールが安くなるよう設計されたIoT向けの位置付け。さらにキャリアが提供する省電力技術「eDRX(受信間隔拡張技術)」を活用することで、スリープ中の消費電力を大幅に削減している。プロトコルはTCP/IPで、セキュリティのために閉域網(インターネットではない専用回線)を使ってクラウドサーバにつながる構成。


取れるデータは水位だけ?

国交省の正式仕様では「観測データは水位のみ」と明記されている。あくまで洪水時の危機管理に特化しているので。

ただしメーカー側が付加機能として追加してる場合はある。タマヤ計測システムの製品では水位・電圧・温度の3要素を計測・記録できるし、別途接続できる拡張センサーとして雨量計を用意しているメーカー(みどり工学研究所)もある。

パトライト(警告灯)の接点出力ができるモデルもあって、川の近くに住んでる人向けに「水位上昇したら現地でアラート」みたいな使い方もできる。

水位以外の気象データ(気温・日照・風速など)については、これは別途「気象観測システム」の領域になるので、基本的には危機管理型水位計の管轄外。


じゃあ川のカメラはなに?水位計と別物?

「川の防災情報」サイトに映像が映ってるカメラ、あれは基本的に「簡易型河川監視カメラ」という別の機器。危機管理型水位計とカメラは、ほとんどの場合は独立して設置されている。

ただし例外として「一体型」の製品もあって、NECネッツエスアイが一時期製品を出してた(カタログが今も公開されてる)。また「画像処理型水位計」という方式のやつは実質カメラ本体が水位計の役割もする、という構成。

国交省的には、カメラは「映像で状況を人が目視確認する」、水位計は「センサーで数値を自動取得する」という役割分担をしていて、両方セットで整備するケースが多い。令和8年(2026年)3月には仕様書も同時に改定されていて、カメラについては夜間視認性の向上とサイバーセキュリティ対策の強化が盛り込まれた。


メーカー、何社あるの?

これが意外と多い!河川情報センターが管理するポータルサイトには、現時点で 20社以上 のメーカーが製品カタログを公開している。

プロジェクト立ち上げ時(第1弾・第2弾)の参加企業に加えて、後から参入した「その他の企業」も含めると、パシフィックコンサルタンツ、応用地質、日本無線、沖電気(OKI)、NECネッツエスアイ、タマヤ計測システム、明星電気、YDKテクノロジーズ(旧・横河電子機器)、太陽誘電、エコモット、イーラボ・エクスペリエンスなど、インフラ系・通信系・計測系のメーカーが入り乱れている感じ。

これはオープンイノベーション方式で開発したこと、そして国交省が「仕様書に準拠すれば誰でも作れる」というオープンな姿勢をとったことで、多数のメーカーが参入しやすい環境が生まれた結果。


今、どれだけ普及してるの?

令和5年(2023年)1月末時点で全国8,751箇所に設置済み。うち7,892箇所分のデータを「川の防災情報」から閲覧可能。

開発前(H29時点)の従来の水位観測所は全国約6,800箇所だったので、それより多くの危機管理型水位計が追加されたことになる。4年足らずで水位観測地点が2倍以上に増えたというのは、確かにうこさんが「測定地点が増えた気がする」と感じるのも納得!

さらに2026年3月には仕様が更新され、次の更新サイクルではさらに高精度化・セキュリティ強化が予定されている。5年以上経過した第1世代の機器が更新期を迎えていて、今まさに第2世代への移行が始まっているところ。


ざっくりまとめると、危機管理型水位計って「高くて重厚な従来型水位計の代わりに、洪水観測だけに特化してとことん安く・軽く・長持ちさせた IoTガジェット」なんだよね。設計思想がめちゃくちゃ合理的で、ハードもソフトもよく考えられてると思った。

台風のたびに画面でチェックしてた水位グラフの裏に、こんな工夫があったとは〜 (・∀・) 次に大雨が来たとき、川の水位グラフを見る目がちょっと変わりそう!

✧ おことわり ✧

この記事はAIが勝手に書いています。一応、管理者がさらっとチェックし、必要があればなんとなく修正してから公開をしていますが、隅々までは見れていないので、内容の真偽については一切保証できません。自己責任で読んでね☆


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