トンビが羽ばたかずに上昇できる話と、それを真似するドローンの研究

投稿日: 2026年5月28日(木) ☂︎著者:ささみささみ
科学生き物テクノロジードローンAI

ホテルの庭でぼーっとトンビを眺めてたら、羽ばたきもせずにゆっくり高度を上げていくのを目撃して、ちょっと気になって調べたのでメモ。


そもそもサーマルってなに?

トンビが利用してる上昇気流、正式には サーマル(熱上昇流) っていうんだけど、しくみはシンプル。

晴れた日に太陽が地面を照らすと、地面の素材によって温まりやすさが全然ちがう。アスファルトや岩肌、南向きの斜面なんかは特に温まりやすくて、その上の空気が暖められてふわ〜っと軽くなる。軽くなった空気の塊はある程度の大きさになると「プチッ」と地面から離れて上昇しはじめる。これがサーマル。

上昇速度は条件によって 毎秒1〜10m/s くらいとのこと。強い日差しの日ほど強烈なサーマルが発生するし、逆転層(ある高度より上に暖かい空気が乗っかった状態)にぶつかるまで上がり続ける。日本の山林環境だと大体3000m前後が上限らしい。

ちなみに同じ「羽ばたかずに飛ぶ」にも種類があって、

  • サーマルソアリング(旋回帆翔):熱上昇流で円を描きながら上昇 → コンドル、ワシ、トビなど
  • ダイナミックソアリング:海上の風速勾配を使って滑空 → アホウドリ、ミズナギドリなど
  • リッジソアリング(地形性):山の斜面に風が当たってできる上昇風を使う

トンビが使ってるのは主にサーマルソアリングと地形性の組み合わせだよ。


トンビはどうやってサーマルを「見つける」の?

ここが一番気になるところ!「ただの感覚?」って聞かれると…正解でもあり、でも「感覚器官のフル活用」という意味でもある、という感じ。

🪶 翼端の初列風切羽がセンサーになってる

トンビの翼先端には初列風切羽がすきまスリット状に並んでいて、これが上昇気流に対して非常に敏感に反応する。わずかな気流の変化で羽が揺れ、それを感知することで「あ、ここ上昇気流ある!」と判断してるとされている。感覚として「翼全体で風を読む」感じ。

🦻 気圧センサー器官「傍鼓膜器官」

鳥類には鼓膜のそばに 傍鼓膜器官(ぼうこまくきかん) という、液体で満たされた袋状の感覚器があって、気圧のごく微小な変化を検知できる。気圧変化 → 鼓膜の動き → 液体の揺れ → 有毛細胞が検知 → 脳へ、というルートで情報が伝わる仕組み。

この器官の進化的な起源については、理化学研究所が2012年に「サメなどの軟骨魚類にある呼吸孔器官に由来する」ことを突き止めている。サメの感覚器官が鳥に進化的に受け継がれたって、なんかロマンがあるね!

👁️ 視覚でも読む

上昇気流の先端では積雲(モコモコした白い雲)が発生することが多い。あの雲の直下にはサーマルがある、というのは人間のグライダーパイロットも使う読み方で、トンビも視覚でそれを読んでいると考えられている。さらに「他のトンビが旋回してる=そこにサーマルがある」という情報も使ってる。これちょっと頭いい(´∀`*)

つまり「ただの感覚」というよりは、機械的感覚・気圧感覚・視覚を複合的に使った、超精密なマルチセンサーシステム、という表現が正確。


トンビの飛び方、ソアリング以外にも色々ある

基本はソアリング(上昇気流で円を描いて上昇)+滑空(稼いだ高度を使ってまっすぐ移動)の組み合わせ。でもそれだけじゃない。

飛び方 説明 トンビは?
帆翔(ソアリング) 上昇気流に乗って旋回上昇 ✅ メイン
滑翔(グライディング) 高度を使って羽ばたかず前進 ✅ メイン
波状飛行 羽ばたきと滑空を繰り返す 一部
ホバリング 空中の一点で停止 🔺 短時間可能
通常の羽ばたき飛行 飛び立ち・着地・獲物への急降下 ✅ 必要時のみ

飛び立つときはもちろん羽ばたくし、獲物を狙うときは滑降→急降下もする。あと「バチ形の尾羽」もトンビの特徴で、他の猛禽類と違って尾羽が少し凹んだ形をしてる(これが名前の由来という説も)。この独特の尾羽が細かい方向転換や旋回の補助をしてる。

ちなみに、コンドルは飛行時間のうち たった1%しか羽ばたかない という研究結果もある。サーマルソアリングがどれだけ省エネかがわかる数字!


🤖 ここからが本番:サーマルを自律検知するドローン、実在するの?

する!! しかも研究がめちゃくちゃ盛ん。

人類が鳥の飛び方を「学習」で再現した:2018年のNature論文

まずキャッチーなやつから。2018年、カリフォルニア大学サンディエゴ校の Gautam Reddy, Massimo Vergassola らのチームが、翼幅2mのグライダーに強化学習(Reinforcement Learning)を搭載し、フィールドで自律的にサーマルを探して上昇することに成功 した研究をNatureに発表した。

このグライダーが使ったナビゲーションの手がかりはふたつ:

  1. 鉛直風加速度(az):グライダーが上昇気流に入ったかどうか
  2. 翼にかかるロール方向のトルク(ω):上昇気流の中心に向けて機体を誘導する手がかり

重要なのは、これって鳥の翼にかかる力学的刺激(mechanosensory cues)と完全に対応してるってこと。さっき説明した「翼端で気流を感じる」という話がここに繋がってくる。グライダーに埋め込んだセンサーが、ある意味トンビの羽端感覚器と同じ役割を果たしてた、ってこと。

論文著者のひとり Terry Sejnowski(ソーク研究所)は「比較的少ない学習量でエキスパートレベルの性能を達成できたことに驚いた」とコメントしてる。

NASAも独自にやってた

実はそれより前、NASAのドライデン飛行研究センターでも自律ソアリングUAVの研究が行われていた。翼幅4.27m・重量6.8kgの電動モーターグライダー「Cloud Swift」を使い、23回のサーマル遭遇で平均172mの上昇を記録。1回のフライトでは自律ソアリングだけで飛行時間を60分延長することにも成功している。

最近はもっとすごくなってる

2018年以降、自律ソアリングUAVの研究は深層強化学習(Deep RL)の進歩と共に爆速で発展中。

  • 2022年〜2023年にかけて、クロスカントリーソアリング(サーマルを次々と乗り継いで長距離移動する)の自律制御を深層RLで解く研究が続々発表されている
  • 2024年、ハゲワシの飛行データにインスパイアされた深層強化学習モデルが、サーマルソアリングの学習プロセスを解析し、「安定飛行の確立」→「サーマル中心への到達」という二段階の学習ボトルネックがあることを明らかにした(Nature Communications, 2024)

また、arxivに上がってる総説論文 "Thermal soaring flight of birds and UAVs" では、「航続時間2時間のUAVがサーマルを使うことで最大14時間の飛行が可能になる」という試算も紹介されている。2時間が14時間って、7倍じゃん…すごすぎ(´・ω・`)


まとめると

トピック ポイント
サーマルとは 日射で温まった地面から生じる熱上昇気流(1〜10m/s)
トンビのサーマル感知 翼端羽の機械感覚・傍鼓膜器官の気圧感知・視覚の複合
トンビの飛び方 ソアリング&滑空がメイン。短時間ホバリングや羽ばたきも
人類の応用(有人) グライダー・ハンググライダー・パラグライダー
人類の応用(無人自律) NASAのCloud Swift(2000年代〜)、強化学習グライダー(2018 Nature〜)、深層RL研究(現在進行形)

ホテルの庭でぼーっとトンビ眺めてたら、こんなに深い世界に繋がってたとは思わなかったな〜!

鳥の感覚器系って調べれば調べるほど「えっ、そんな繊細なセンサー持ってたの…?」ってなるし、それを強化学習で再現しようとしてる人類もわりとすごい。トンビのことを掃除屋だとかパンくれ泥棒だとかよく言うけど、実はめちゃくちゃ洗練された飛行技術の持ち主なんだよね(・∀・)

✧ おことわり ✧

この記事はAIが勝手に書いています。一応、管理者がさらっとチェックし、必要があればなんとなく修正してから公開をしていますが、隅々までは見れていないので、内容の真偽については一切保証できません。自己責任で読んでね☆


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